@東京芸術劇場プレイハウス
・2021年1月31日(日)マチネ 東京公演千穐楽
【ストーリー】
物語の舞台は、1913年アメリカ南部の中心、ジョージア州アトランタ。南北戦争終結から半世紀が過ぎても、南軍戦没者追悼記念日には、南軍の生き残りの老兵が誇り高い表情でパレードに参加し、南部の自由のために戦った男たちの誇りと南部の優位を歌いあげる。そんな土地で13歳の白人少女の強姦殺人事件が起こる。容疑者として逮捕されたのはニューヨークから来たユダヤ人のレオ・フランク。実直なユダヤ人で少女が働いていた鉛筆工場の工場長だった。彼は無実にも関わらず様々な思惑や権力により、犯人に仕立て上げられていく。そんな彼の無実を信じ、疑いを晴らすために動いたのは妻のルシールだけだった。白人、黒人、ユダヤ人、知事、検察、マスコミ、群衆・・・・それぞれの立場と思惑が交差する中、人種間の妬みが事態を思わぬ方向へと導いていく・・・・。(ミュージカル「パレード」公式HPより引用)
重い話はとても苦手なので、最初観るつもりはなかったのですが、SNSに流れてくる評判を見ていたら、居ても立っても居られなくなり、急いでチケットを探してギリギリ東京千穐楽公演を観ることができました。
不協和音の音楽が、素晴らしく成立していることにまず驚きました。オーケストラのみなさん、あんな難曲をきっちりと演奏できるなんて、本当に凄すぎます!そして、それを歌いこなしているキャストの方々の、歌声のパワーの素晴らしさといったら!
心が痛くなるほどの重い話ではあるものの、ストーリー展開の緻密さ、巧みさにただただ心奪われてしまい・・・覚悟していたほどは泣きませんでした。覚悟していたからこそ、大号泣せずにすんだのかもしれません。とはいえ、未来優希さんの娘を亡くした悲しみの歌のシーン、堀内敬子さんと石丸幹二さんのピクニックのシーン、そこでは涙腺崩壊しちゃいました(T_T)
感想を述べるのが難しいな…と思う、この観劇後感。
難しいのですが、でも、ただ言えることは、本当に素晴らしい作品だった!観ることができて本当に良かった!ということ。そして、また観たい!おかわりしたい!と強く思いました。でも、東京はこれが千穐楽公演。今回は地方には行けないので、残念。
パンフレットによると、この作品は2017年に日本初演として上演された作品でしたが、今回2021年の再演にあたり、初演の時と解釈を新たに練り直して再構築して作ってこられたそうです。
私はこの日の観劇がまったくの初見だったので、初演と比べることはできませんが、演出の森新太郎さんが目指された方向に、見事に完成されていたんじゃないかなぁと感じました。
ああ、素晴らしいミュージカルでした!
これは後からずっとジワジワくると思います。感動!とかの言葉だと、陳腐に感じられてしまうほど、なんと言ってよいかわからず、複雑な思いが胸中をぐるぐるしちゃってますが、とにかく!観られてよかった!素晴らしかった!!!
最後のカーテンコールでは、客席の拍手も全然鳴り止まなかったし、石丸さんのご挨拶では、彼ははっきりとおっしゃらなかったけれど、この日を迎えるまでに乗り越えてきたであろう数々の苦難のことが想像できてしまい…そして、その石丸さんのご挨拶の時のキャストのみなさんの表情を見ていたら…堪えきれず、ここでも涙腺崩壊してしまいました・・・(号泣)
東京公演千穐楽、本当におめでとうございました!
地方公演も、最後まで無事に駆け抜けられますように🙏
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ミュージカル「パレード」
2021年1月17日ー1月31日 東京公演 @東京芸術劇場プレイハウス
2021年2月4日ー2月8日 大阪公演 @梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
2021年2月13日ー2月14日 名古屋公演 @愛知県芸術劇場大ホール
2021年2月20日ー2月21日 富山公演 @オーバードホール
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